
こんにちは。Webセールススタイリストの円谷ももこです。サステナブルで理想のワークライフを目指す女性起業家のオンラインビジネス構築サポートをしています。
もう何年も前のことですが、私が起業した頃は「好きを仕事に」「得意を仕事に」というキャッチコピーをあちこちで見聞きしたものです。
私もその言葉に背中を押され、働き方に制限がある会社員を卒業し、Webデザインスクールに通い、フリーランスデビューした一人。
場所も時間も自分で選べて、自由に働けることが本当にうれしくて毎日楽しくて、
気の合う人と繋がり、やりたいことをやってお客様に喜んでいただけるなんてなんて幸せなんだ!もっと早く会社員やめればよかった!なんて思ってました。(笑)
でもただただ楽しくフリーランス生活できていたのは最初の1~2年くらい。
だんだんと大変になってきて、「会社員時代のほうがラクだったかも」と思う日もあったり。
この記事では、好きなことを仕事にしたのに最近なんだかモヤモヤすると悩んでいるあなたのために、そのモヤモヤの理由と、無理せず働くための新しい視点をお伝えします。
当時の私の実体験も少し織り交ぜながら書いています。
これから先も心地よく起業生活を送っていくために、ひとつの参考としていただけたら嬉しいです。
楽しかったはずなのにモヤモヤする理由5選

①想像した理想と現実のギャップに気付き始めた
好きなことを、自分の思うようにやっていけると思っていた。でも実際に仕事として依頼を受けていく内容が自分がやりたいことの枠をどんどん超えていく。それが積み重なっていくうちに、本来の自分の「好き」から遠ざかっていく。
だからツラくなっていくんですね。
私もWebデザインスクールでホームページを作るスキルを身につけました。ホームページを持っていない女性起業家が、新しくホームページを持つことで信頼度を高めてさらに活躍してほしいと思い、最初はホームページの新規制作の受注を始めました。
でも!お客様の数が増えていくうちに、要望が多種多様になってくるのを痛感。
お客様の期待に応えるべく新たな学びにお金や時間を投資したりしました。
もちろんそれは自分自身のスキルアップにもなし、仕事の幅も広がるからありがたい。
でも心のどこかでだんだんと本来やりたかったことと、周りから期待されることのギャップに戸惑いを隠せませんでした。

②減点方式の考え方で自分を苦しめる
好きなことって、つまりは自信がある状態からのスタート。そんな風に気持ちが盛り上がった100点満点のところからいざSNS投稿を始めたりイベント集客をやってみるものの、全然いいねがつかなかったり、人が集まらなくて知り合いに声かけし始めることになったり。誰だってかなり凹みます。「出来ると思ってたのにできなかった」というマイナスな感情が、100点満点だった自分を90点、80点、、、とみるみると減点していってしまうから、当然自信がなくなりモチベーションも下がっていきます。
それに加えてSNSが追い打ちをかけてきます。
「同業のあの人は毎日投稿してる」「講座がいつも満員御礼ですごいな」「いつも楽しそうに仕事してる」
それに比べて私は・・・となるわけです。
私も起業初期の頃は、人の投稿を見て凹んで自信を無くすことが多々ありました。SNSを全く楽しめなくなった時期を経験しています。

③「稼がなきゃ」というプレッシャーを感じ始めた
どんなことであれ仕事にした以上、「お金を稼ぐ」ということを考えないわけにはいきません。無償で提供しつづけていたらそれはもはやボランティア。私たちにも守るべき生活、家族があります。ましてやこの物価高の世の中、収入がないと生きていけないですよね。ツライ。
「これで稼がなきゃ」と思った途端、これまで純粋に楽しめていたことが楽しめなくなってしまう。
これが「趣味」と「ビジネス」の違いだと、私は思います。
SNSを見てくれている人の評価を意識するあまり、何を投稿したらいいかわからなくなる迷走タイムに入ったり、お客様の要望やニーズに合わせるのに必死になり、自分がもともと持っていたこだわりや自分らしさを犠牲にしてしまうケースなどです。
ほかにもよくあるのは「仕事は増えるけど収入は増えない」というケースです。
友人の紹介やコミュニティ内の繋がりでご依頼が絶えなくなったけど、いつまでも数千円の単価からなかなか上げられず、月の収入は10万円ほど。増えるのは稼働時間というパターンですね。
うん、これはまさに当時の私です。
朝早くからパソコンを開き、お昼ご飯も適当に食べて日中もパソコンに向き合いっぱなし。
夜ごはんはかろうじて夫と食べ、休憩もほどほどに再び20時からパソコン作業にいそしみ、日付が変わった頃にパパッとシャワーを浴びて寝る。翌日も同じように過ごす。そんな生活をしていました。
このループから抜け出すには、今一度その事業を「ビジネス」としてどうやっていくか、きちんと立て直していく必要があります。

④「やりたい」が「やらなきゃ」に変わった
当然仕事となれば納期があったりお客様のリクエストに合わせてさまざまな変更に対応したり、達成すべき申込数や目標数値があったりと、守るべきルールや制約、プレッシャーが出てきます。
好きにひとりで趣味としてやっていた時は自分のペースで楽しめていた。失敗してもまた今度やり直せばいい。そんな風に気楽にいられたのに、仕事ではそうはいきません。依頼主やお客様がいて、対価としてお金をいただくのだから緊張感は比べ物になりません。
自由だったものが「やらなきゃ」という義務に変わったとき、残念ながらワクワクは消えていってしまうものです。

⑤ビジネススキル不足
この記事を読んでくださっているあなたは、うっすら気が付き始めているんだと思います。
どれだけ好きで、どれだけ素晴らしい商品やサービスだったとしてもそれだけじゃ限界があるということを。
継続して仕事にしていくには「売れる仕組み作り」「売り込み不要なセールススキル」「自然とお客様を呼び寄せられる集客導線」といったビジネススキルが必要です。
インスタでフォロワー数を増やす方法やバズる投稿を作るノウハウをいくら学んだとしても、それはビジネススキルとは別物です。
「好きを生かす力」と「稼ぐ力」はイコールじゃないということに気づかないまま、苦しかった思い出が強く印象に残った状態で起業の世界を諦め、離れていく人がどれだけ多いことか。
私自身、もともとビジネスマインドが薄いタイプでした。なんなら「売る=押し売り」というイメージしかなく、セールスなんて私には出来っこない、向いていないから無理だと思っていました。そんな私でも、今ではお客様と自然体でzoom画面を通してお会いすることができていて、変なプレッシャーや緊張感、焦りなどなく自分のサービスを販売できるようになっています。
モヤモヤから抜け出すためにできること
周りからは「好きなことを仕事にできてうらやましい」と言われることがあったとしても、必ずしも「好きなことを仕事にしたら幸せ」とは限らないと、今の私は感じています。
だからこそ、私は誰でも彼でも起業することを簡単にはおすすめできません。起業の世界は決して甘くないから。
でももし、あなたが理想のライフスタイルを実現するために起業という働き方をこの先も選んでいきたいと思っているのなら、すぐにはあきらめないでほしいです。
もしかしたらまだやれることがあるかもしれません。

①手放す勇気を持つ
今あなたを苦しめているものは何なのか、一度冷静になって考えてみましょう。
時間が足りないのか、体力的キャパシティーを超えているのか、ワクワクしない作業が続いているのか、人間関係の悩みなのか。
そして、それを手放すことはできないか検討してみてください。
手放すことは失うことじゃありません。余白を作り、新しいものを取り入れる余裕を生み出すための行動です。今、パンパンになっていたらもうこの先爆発するしかありません!爆発したらまた元通りにするほうが大変です。
まだ少しでも立ち止まれる今のうちに、自分らしさを完全に見失う前に、自分自身にそして自分の生活の中に余白をつくることに取り組んでみてください。

②「やりたいこと」と「大切にしたいこと」を明確にする
忙しくなって時間に追われていると、自分が自分でなくなってしまう感覚に襲われます。普段はそんなことないのにイライラしてしまって身近な人に強く当たってしまい、そんな自分に自己嫌悪したり。休日返上で仕事に取り組み、足りない時間は自分時間を削ることで補ったり。そんな状態では身も心も持ちません。
心から楽しいと思える毎日を送るために、「やりたいこと」だけではなく「大切にしたいこと」もぜひ一緒に考えるようにしてみてください。優しい人ほど世のため人のためにと頑張ってしまい、無意識のうちに「大切にしたいこと」を後回しにしがちです。まずは「自分」です。自分を満たしている状態でいましょう。自分らしくいるために大切にしたいことを忘れずに仕事をしていく意識をもつことをおすすめします!

③単なる「好きなこと・得意なこと」から「ビジネス」へステージアップさせる
好きなこと・得意なことを本業にしたとき、どこかのタイミングで割り切らなくちゃいけなくなることが必ず来ます。いつか乗り越えなくちゃいけないけどそれを決意するのが不安だったり、その切り替えがうまくいかず多くの人がそのギャップに苦しみます。いつまでも少ない収入でこんなにもストレスを感じるんだったらいっそ趣味のままのほうが良かったと後悔するなんて、とても悲しい。
心が折れそうになったら思い出してほしいです。安定した会社員を辞めてでも起業という働き方で何を叶えたかったのか。家族や子供のことで毎日大変なのに、それでも起業にチャレンジしたのはなぜか。
ただ、いざ思い直してもう一度同じやり方で再挑戦するにはかなりの気合いが必要。ヘタをしたらまた同じことを繰り返すなんてことになりかねません。
違和感を感じ始めたら早めに、今の状態から「ビジネス」としてステージアップさせるチャンスです!
ビジネスという響きに躊躇してしまうかもしれません。でもあなたは起業家ですよね。あなたがあなたの事業の社長で、まぎれもなくビジネスオーナーなんです。だからこそ「売れる仕組み作り」「セールススキル」「自然とお客様を呼び寄せられる集客導線」をひとつずつ丁寧に取り組んでいくことをおすすめします。これらは趣味だったら絶対に不要です。でも、ビジネスだったら絶対に必要となってきます。ましてひとり経営だったらいち早く整えておきたい必須項目です。
趣味のまま収入アップを狙うのは相当ラッキー、宝くじのようなもの。ビジネスオーナーとしてしっかりと舵をとって堂々とビジネスとして取り組んでいった方がよっぽど楽しく、ワクワクするはずです。これまでと全く違うマインドで毎日を過ごせるようになりますよ。