起業・フリーランス

24時間どう過ごす?「不自由」なフリーランス時代を乗り越えた方法

momoco

こんにちは。momoco design 円谷ももこです。
デザインとウェブサイト制作経験を活かし、サステナブルで理想のワークライフを目指す女性起業家のオンラインビジネス構築サポートをしています。

私が、安定した会社員を卒業しフリーランスという働き方にシフトするきっかけでもあり、ある意味、私の人生における価値観を大きく変えたのは、ドイツ人夫との出会いでした。

お付き合いし始めた最初の頃はもちろんのこと、結婚してから5年経った今もまだまだいろんなシーンで(お互いに)なんじゃそりゃという感じの異文化体験があり、日々楽しく、ときには「ここだけは絶対に譲れない!」と、ドイツ代表vs日本代表にでもなった気分でバトったりしながら過ごしております。

今日は、フリーランスなのに全然自由な働き方ができていなかった、フリーランス1年目の頃の出来事を振り返りながら書き連ねます。

ギャップがありすぎる日独家族の繋がりの強さ

まず基本情報として、我が家は少なくとも週2はドイツにいる家族、兄弟ファミリーと電話をします。ビデオ通話もしょっちゅうです。

もうこの時点で私にとって信じられない習慣です。極端ですが私の実家のほうはといえば、年に3-4回母とランチをしたり、年末年始くらいは実家に帰って家族に会うといった感じで、普段は不定期すぎるLINEのやりとりのみ。電話なんてほとんどしない「便りが無いのは元気な証拠」を体現したかのような家族なので。
このことをドイツファミリー側に話すと、え?少なすぎる!さみしすぎる!と逆に驚かれ、私がまるで孤独な人かのように憐みの対象にされます。
別にそんなことないんだけどね。

ドイツファミリーとの電話頻度は、遠くに住んでるから、が理由で納得できるものではないんじゃないかとさえ思います。そんなにたくさん電話をしていてどうして話が尽きないんだろうと不思議ですが、聞いていると、「今日の体調はどうだ」から始まり、「今日は〇〇さんと会って~~した」「これから△△にいって~~するんだ」「ランチは□□を食べた」「こんなトラブルがあって困ってる」など、本当にたわいもない内容でワイワイ盛り上がっています。

でも、そんななんてことない日常のことをお互いに共有する場に参加していると、嫁で、しかも外国人である私自身が義実家メンバーの状況や感情、考え方を知るチャンスにもなり、知らない価値観に触れることができる貴重な時間だと感じています。

さらに尊敬してしまうのは、こんなに電話しててもお互い干渉しすぎず、個を大切に自立しているところ。つかず離れず、べったりしないちょうどいい関係性を保っているんです。すごい!

だから、最初の頃は「また電話してるの!?」と思っていた私ですが、今では、今週はいつドイツに電話するんだと聞いてしまうほど楽しみになっています。日本の実家への連絡頻度も以前より少し増えました。両親は単に連絡取るのがめんどくさいんだろうと思っていたのですが、意外にも実はちょっぴり喜んでいるよう。ただ、距離感はまだ手探り中で課題です(笑)

「今日はなにしたの?」という質問の回答に、言葉が詰まった日

フリーランス1年目のとある平日夜。

この日もドイツに電話をつないで話をしていたのですが、その中で「今日はなにをしたの?」と私に質問がきました。
私にとって不意打ちの質問で準備もできておらず、急いでその一日を振り返ったのですが答えが出てこない!

困った挙句、絞りだした回答が

「特に何もしてない。特別なことはなかったよ」

・・・!
なんてつまらないことを言ってしまったんだと思いました。電話先の相手もこんなにも会話が膨らまない返答にがっかりしたと思います。

でも実際、私はその日本当にパソコン作業しかしていなかったんです。
朝、夫を見送ってパソコンを開きデザインをスタート。
おなかが減ったから冷蔵庫にあるもので昼食を済ませ、早々に作業に戻って続きを進める。
迫る納期を確認しながら、ただただ仕事をしていたんです。
仕事しかしていなかった現実に愕然とし、つい「何もしていない」と言葉が出てしまいました。

それに比べ、ドイツ側からは
「朝散歩に出かけた」
「スーパーに行って買い物して、今日は○○を作るんだ」
「夕方からおばあちゃんのところに行ってお茶をする」
「庭の掃除をしてたら、隣の人が来て・・・」と、

今日仕事は休みなのかと思わず聞いてしまうほど
仕事の「し」の字も出てこない。

ドイツも日本も、同じ24時間のはずなのに
私は一日仕事しかしていない体感で、かたやドイツではあれこれと人に語れるほどいろんな過ごし方をしている。

仕事よりも自分の自由時間をどれだけ重視しているのか、思い知らされます。
そして、仕事しかしていない自分を恥ずかしいと思ってしまった気がします。

フリーランスのはずなのに会社員並みの拘束時間

当時の私は、いただけるご依頼をありがたくとにかくお受けしているスタイルでした。

デザインのお仕事は直感的なアイデアでパパっとできそうですが、実はけっこう下調べやらなんやらと頭を使い、こっちがいいかな、あれもいいなといろんな案を考えたりして意外と時間がかかったりします。良くも悪くも、人とのコミュニケーションなしでパソコン相手にずっと椅子に座りっぱなしで仕事を進められます。やろうと思えば深夜まで。

通勤のストレスから解放された念願の在宅フリーランスだと思ったけど、気づいたら会社員時代の行き帰りの通勤時間もまるまる家で仕事をしていました。むしろ、出社・退勤による気持ちの切り替えも自宅だと皆無なので際限なく仕事ができてしまう状態にドはまりしていました。

会社員時代:朝9時~17時半定時(からの19時くらいまでの残業)
フリーランス初期:朝8時半~20時くらいまでダラダラと

こんなのだったら、会社という拘束時間があるほうがよっぽどメリハリがあるんじゃないかという!
肩もガッチガチに凝って、目だってショボショボ!
体力も時間も削って、無意識のうちに自分を仕事に縛り付けていました。

「自分で働く時間をコントロールして好きなように働けるフリーランス」をはき違えて
「好きなように働いていたら、好きなだけ仕事に時間を費やしてしまうフリーランス」になっていました。

完全に似て非なる働きです。

24時間のうち、どれだけ多くの自由時間を楽しむのかは自分次第

結局のところ、フリーランスとして本当の意味で時間的にも精神的にも物理的にも自由になれるかは本人次第。

かつての私は、家族と過ごす時間をしっかり取りたくてフリーランスになったのに、実際は寝る時間を除いたほとんどを会社員時代以上に仕事に使ってしまっていました。

でも、ドイツファミリーを相手に、あまりにも胸を張って堂々と語れない働き方をしている状態が情けなさ過ぎて、なんとかしたい!と一念発起。

改めて、自分はなんのために、どんな未来のために今の働き方を選んだのかを考え、24時間の使い方を見直しました。

私は、自分時間・家族時間を大切にした生き方をするために起業しました。

人から憧れられるようないい暮らしだったり、社会に影響を与えるような大きな手柄を残したいわけでもない。

自分らしく、身近な大切な人とできるだけ多くの時間を楽しみたい。
そのために、私を頼りにしてくださる目の前のクライアント様に全力で向き合って仕事をしていきたい。

今は、かつてのような仕事にコントロールされる働き方ではなく、仕事とプライベートをちゃんと自分でコントロールできる働き方に変わりました。

朝や夕方に散歩に出て気分転換したり、その日食べたいメニューを考えて料理したり、平日早く帰ってきた夫と買い物に出かけたり、その日あった出来事を話しながら夕食を食べたあと2時間映画を一緒に観たり。

こうした時間が持てることで心の余裕もできて、ストレスも減っています。

今ならドイツファミリーに「今日なにしたの?」と聞かれても、いろいろ楽しく会話できます!
今の働き方ができる環境に本当に感謝です。

意志をもって時間をコントロールする

こうした過去の経験から、時間の自由度が高いフリーランスだからこそ必要なスキルのひとつがタイムマネジメントだと実感しています。

もし今、気づいたら仕事ばかりして一日が終わっている、毎日忙しすぎて自分の時間がない、もっと家族に寄り添える働き方に変えたいと感じている方がいたら、ぜひ一度立ち止まって「何のために働いているのか」を思い出してみてください。

限られた24時間を、一度きりの人生を、どんな風に使っていきたいか。

それがもし自分のためであっても、あなたが自分のために生きていることが周囲の人を幸せにするのであれば、それは全然わがままなんかじゃないです。むしろそのほうがずっと楽しく、長く働き続けられるはずです。

あなたが笑顔で、心から望む理想のワークライフを送れますように。



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